「フォーラム」カテゴリーアーカイブ

2022年度第2回フォーラムの案内

日本管理会計学会会員 各位

謹啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、日本管理会計学会2022年度第2回フォーラムを、7月16日(土)に、専修大学神田校舎を会場に下記の要領にて開催致します。懇親会も準備してお待ちしておりますので、ご出席を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、ご出席予定の先生におかれましては、準備の都合上、お手数をおかけいたしますが、7月1日(金)までに、メールにて伊藤宛itoh[at]isc.senshu-u.ac.jp ([at]→半角の@)にご連絡頂きますようお願い申し上げます。

謹白

開催日: 2022(令和4)年7月16日(土)
会場:  専修大学神田校舎 10061教室 

〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8 TEL03-3265-6677 
交通案内 https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/

13::55~14:00 学会長の挨拶
 ※ 報告30分 質疑10分 合計40分

第1報告 14:00~14:30
「COVID-19のもとのBSC運用企業における情報システムの利用」
           商 哲 氏「弘前大学人文社会科学部」

第2報告 14:40~15:10
「BSCを活用した組織風土改革の取組~小規模病院のベクトル合わせ~ 」 
           菊池 誠  氏(ベトレヘムの園病院事務部長)

第3報告 15:20~15:50
「中堅総合建設会社におけるバランスト・スコアカード構築~南海辰村建設株式会社の事例に基づいて~」
           片岡健治 氏(サザントランスポートサービス㈱)
           菅本栄造 氏(青山学院大学経営学部)

15:50~15:55      閉会ご挨拶

16:30~18:30  懇親会(会費3,000円,釣銭がでないようにお願いします。)

2022年度第2回フォーラム開催校委員長 伊藤和憲

2022年度第1回フォーラムのご案内

日本管理会計学会会員各位

会員各位におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたび、日本管理会計学会2022年度第1回フォーラムを下記の通り開催の運びとなりました。
皆様におかれましては万障お繰り合わせの上、何卒ご出席賜りますよう、ご案内申し上げます。参加の際は、マスク着用、手指消毒、3密回避、検温をご遵守頂ければ幸いです。なお、コロナの状況によっては、オンライン開催になることもありますので、ご承知おきください。
参加希望の方は、4月20日(水)までに、件名に「フォーラム参加希望」と明記の上、ご氏名とご所属を産業能率大学 長屋信義(nagaya[at]mi.sanno.ac.jp{[at]を半角@に変更してください})にメールでお知らせいただきますよう、お願いいたします。

開催日: 2022年度4月23日(土)
会 場: 産業能率大学自由が丘キャンパス2号館2階2201教室

14:00  学会長挨拶
14:10
研究報告  司会:青木章通(専修大学)
14:10  第1報告
「方針管理が現場従業員の改善行動を促すプロセスに対する包摂的風土の影響
  ―ホテル業A社の従業員意識調査に基づく検証―」
 田中美里・梨羽雅・津島瑠那・深谷友理(明治大学大学院)
 鈴木研一(明治大学)
14:55  第2報告
「国内ホテル業における顧客のリピート購買と利益の安定性の関係」
 小村亜唯子(神奈川大学)・深谷友理・田中美里(明治大学大学院)
15:50  第3報告
「ホテルにおける原価企画の実践に関するAI(人工知能)を活用した試論
  ―『ムリ・ムダ・ムラ』を削減し『モチマエ』を発揮するために―」
 吉岡勉(東洋大学)
16:30  終了予定

問合せ先  nagaya[at]mi.sanno.ac.jp (産業能率大学 長屋信義)
{[at]を半角@に変更してください}

日本管理会計学会事務局

午前中開催予定の諸会議について
以下の時間帯で、産業能率大学自由が丘キャンパス2号館3階にて開催します。
11:00~12:20  常務理事会 2303教室
12:30~13:30  理事会   2302教室

産業能率大学(自由が丘キャンパス)までのご案内
東急東横線・大井町線、自由が丘駅正面口より徒歩12分。
自由が丘駅正面口より東急コーチ(バス)が利用できます。
3番目の停留所、「等々力七丁目」で下車してください。(乗車時間約5分)

https://www.sanno.ac.jp/undergraduate/access/jiyugaoka.html

2021年度第3回フォーラム開催について

日本管理会計学会 会員各位
JAMA2021年度第3回フォーラム実行委員
平井 裕久(神奈川大学)
小村 亜唯子(神奈川大学)

会員各位におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたび、日本管理会計学会2021年度第3回フォーラムを下記の通り開催の運びとなりました。
皆様におかれましては万障お繰り合わせの上、何卒ご出席賜りますよう、ご案内申し上げます。
ご参加につきましては、以下よりお申し込みください。




開 催 日 :2021年12月18日(土)
会 場 :zoomでの開催(神奈川大学主催)

参加申込:参加希望者は以下より申し込みください。追って、参加に係るzoomの情報をお送りさせて頂きます。
【申込〆切:12/15】 https://forms.gle/rfNhg1XWVyTF4Hqz9

テーマ:「 ESG重視の経営  」

13:30 開会の挨拶

13:35-14:35 特別講演 「タクソノミーとトランジションファイナンス(仮)」
水口 剛 先生(高崎経済大学)

14:40-15:20 第1報告 「日本の製造業における環境配慮型活動の実態と成果に関する研究
―質問票調査と聞き取り調査に基づいて―(仮)」
北田 真紀 先生(滋賀大学)

15:20-16:00 第2報告 「BSCにおけるサステナビリティ情報の利用に関する実験研究(仮)」
北田 皓嗣 先生(法政大学)


(連絡先)
神奈川大学 工学部経営工学科 管理会計研究室
平 井 裕 久     hirai[at]kanagawa-u.ac.jp
小村 亜唯子    komura-a[at]kanagawa-u.ac.jp
([at]を半角の@に変更してください.)

2021年度第2回フォーラム開催記

2021年7月17日

 2021年度第2回フォーラムは、2021年7月17日(土)14時から16時まで専修大学と大阪大学の共催で、オンラインで開催されました。当日は、伊藤和憲氏(専修大学)の司会により進められました。まず、日本管理会計学会・会長の伊藤和憲氏の開会の挨拶により開始されました。2つの特別講演が行われました。特別講演(1)は丹羽修二氏(日本経営 副社長)、特別講演(2)は橋本竜也氏(日本経営 取締役)でした。いずれの講演も質問が多くあり、活発な議論が交わされました。

 

特別講演(1) 丹羽修二氏(日本経営 副社長)
報告論題 : 一人別損益計算書の背景と実用


 第1報告では、日本経営の管理会計を取り上げられました。まず、日本経営の管理会計の特徴は、月次決算、一人別損益計算書、グループ代表による月次予算事績会議を取り上げられました。これはシンプルな管理会計と継続・徹底した活用をしているという。
1.月次決算では、毎月1日にB/SとP/Lおよび予測数値についての月次財務報告を平成8年から継続している。
2.一人別損益計算書は、本日のテーマであるが、平成2年よりスタートしている。
3.グループ代表による月次予算事績会議は、毎月第1週に2日間かけてグループ代表と全事業部が検討を行っている。
 また、日本経営では給与を自ら算出するシステムを導入しているという興味深い説明がまずあり、その上で一人別損益計算書についての説明が行われました。
 一人別損益計算書については、導入のポイント、作成のポイント、実用のポイントに分けて説明していただきました。
 導入のポイントは、創業時から事業を大きく成長させたいという願望があり、社員全員が経営の主人公にさせるため給与を自己申告制にしたとのことでした。そのために、工場別・現場別損益計算書をヒントにして一人別損益計算書を作成したとのことでした。
 作成のポイントは、役職者もパートもすべての社員が月次損益計算書を作成しているとの報告でした。この一人別損益計算書は完全なる正確性を求めるものではなく、一定の人為的な基準と作成によるものであり、単年度を見ると正確とは言えないものと理解していました。単年度で見るものではなく、時系列で活用することで、個人やチームの業績の実態が把握できるという利点があるとのことでした。
 実用のポイントは、プロフェッショナル的な業務、成長期における経営者意識の鍛錬に効果があること、また、自分で給与を決めるので経営者の意識と感覚が養われたとその効果を披露していただきました。

 

特別講演(2) 橋本竜也氏(日本経営 取締役)
 第2報告では、日本経営の人事管理について報告していただきました。
 日本経営グループで一人別損益計算書が導入できたのは、導入当時、会計事務所が主体で基本的に1件の顧問先を1人の担当者が担当していたことがあるとのことでした。したがって、間接費が非常に少なく、ほとんどが直接費という特徴があったために導入しやすかったそうです。また、一人別損益計算書は財務数値への意識づけであり、入社後何年で黒字化できるかという育成のツールであった。興味深いのは、賞与として成果配分制度が一人別損益計算書と連動している点でした。これが企業成長に大きく貢献したとのことでした。
 ところが、一人別損益計算書は個人主義に陥ったり、事業部間の壁ができそうになってしまいます。そうならなかったのは、理念・哲学の共有、社風醸成があったとのことでした。たとえば自利利他が徹底されていたようで、個人主義を抑える役割があったそうです。
 その後企業成長とともにビジネス・スキームが変化して、チームで仕事を担当するようになり、一人別損益計算書を作成するには売上高や固定費の配分問題や成果配分の制度的疲労が発生するようになったようです。同時に、経営陣にも一人別損益計算書に対して疑義が生じ始めたようです。そこで、一人別損益計算書を改定して、なんでも数値ができるわけではなく、一人別損益計算書で表せないことを無理に反映される必要はないという方向に向かっている。つまり、成果配分制度をなくして、別建てで、様々な業績を評価する方向になったそうである。具体的には、人事評価としては行動評価(職責評価)と目標達成度評価を基本として、業績については一人別損益計算書の利益だけでなく、サービス開発や出版なども大きな成果として認め、特別賞与として支給するようになったとのことでした。
 一人別損益計算書は、個人からチームへと舵を切ってきましたが、活用方法や位置づけを変えてきており、さらにいいものを構築していくことと思われます。ところが、一人別損益計算書は、今後も日本経営グループにとっては重要なマネジメント・システムであり続けると指摘されました。

 

 

(フォーラム後半の質疑応答)

 

2021年度第1回フォーラム開催記

2021年4月17日

 2021年度第1回フォーラムは、2021年4月17日(土)14時から17時に成蹊大学において開催されました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、検温、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保といった十分な対策を行ったうえで、対面形式にて開催され、当日の参加者は40名程度でした。伊藤克容氏(成蹊大学)の司会により進められ、日本管理会計学会・副会長の﨑 章浩氏(明治大学)の開会の挨拶により開始されました。2つの特別講演と1つの研究報告が行われました。特別講演(1)は弘子ラザヴィ氏(サクセスラボ株式会社代表取締役)、研究報告は飯塚隼光氏(一橋大学商学博士)、特別講演(2)は小川康氏(インテグラート株式会社 代表取締役社長)でした。特別講演(1)につきまして、弘子ラザヴィ氏は昨年より対面でのご講演および活発な議論の実施を望んでいらっしゃいましたが、新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限期間のため、録画講演となりました。いずれの講演および研究報告におきましても、フロアからもコメント・質問が多くあり、活発な議論が行われました。

 

特別講演(1)  弘子ラザヴィ氏(サクセスラボ株式会社代表取締役)
報告論題:カスタマーサクセスとは何か:日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」

 第1報告では、デジタル時代に求められるカスタマーサクセス視点のPL(損益計算書)について、まず「デジタル化の本当の意味」として、モノ売り切りモデルからリテンションモデルへのシフトが不可逆的に生じていることについて説明されました。リテンションモデルの定義として以下の4点が挙げられました。
1.利用者が日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対して
 ではなく成果に対して対価を払う。
2.利用者が、いつでも利用を止める選択権を持ち、かつ初期費用が非常に少
 なくてすむ。
3.利用者が、それ無しでは生活や仕事ができない・使い続けたいと断言でき
 るほど明らかにプロダクトが常に最新・最適化され続ける。
4.利用者が、自分が嬉しい成果を得られるならば、自分の個人データをプロ
 バイダーが取得することを許す。
 音楽ストリーミングサービスを例に挙げ、従来のモデルとリテンションモデルの違いを説明しています。次に「リテンションモデルの本質」として、カスタマーサクセスに焦点を当て、その本質について、従来の「何を/what起点」からリテンションモデルとしての「誰に/who起点」にシフトしたことを解説しています。続いて、本題の「カスタマーサクセス視点のPL」について、リテンションモデル事業の典型的な収支構造を取り上げ、その要諦を3点にまとめています。
1.成長の基盤が見える。
2.成長の方程式が見える。
3.利益ある成長が見通せる。
 総括として、現行のPLとカスタマーサクセス視点のPLを比較して議論を展開し、カスタマーサクセス視点のPLでは、将来の成長を重視し、カスタマーに成功を届けるための目的別コストを集計し、カスタマー軸の収支に重点を置くといった要点が整理されました。以上の議論により、カスタマーサクセス、すなわちWho起点の経営が必須であるとの指摘のもと、デジタル時代に求められるカスタマーサクセス視点のPLについての要点から、現行のPLがいかに有用性を喪失しているかという点について警鐘をならしています。

 

研究報告 飯塚隼光氏(一橋大学商学博士)
報告論題:シンプル管理会計の研究

 第2報告では、中小製造業に属するX社に対するインタビュー調査の結果を出発点とし、事例研究により、同社における管理会計実践の特徴に焦点を当て、シンプル管理会計の意義について明らかにしています。X社は厳しい市場環境の中で生き残り続けており、数々の賞を受賞するほど、安全性の面で品質が高く評価されています。日本の一部の地域で製造が集約されているものの、世界的に販売され、売上の6割を海外への輸出が占めているという特徴を持つ企業であると紹介しました。またX社は、高品質の製品を製造しているにもかかわらず、安全性能の追究において、理想実現のためコストをかけることを惜しまず、製品の価格設定において一定の原価率を設けているという特徴があり、販売子会社における予算編成についても特徴があります。このようなX社における非常に単純な管理会計手法を「シンプル管理会計」と称することにより、シンプル管理会計という視座に立って研究をすることの意義として、つぎの2点を明らかにしています。つまり、飯塚氏は、管理会計に本当に求められているものは何か、ということにくわえ、今まで切り捨てられてしまったような事例にも着目することができるといった点を指摘しています。本研究の貢献として、シンプル管理会計を、企業にとって必要な管理会計をシンプルに表現したものと捉えたうえで、事例の解釈により、シンプル管理会計の視点を示せたこと、および管理会計に対して本質的に何が求められているかという考察に対する糸口を示すことができたと説明されました。

 

特別講演(2) 小川康氏(インテグラート株式会社 代表取締役社長) 
報告論題:DDP仮説指向計画法の意義

 第3報告では、不確実な事業から高いリターンを得ることを目的とする経営管理手法である仮説指向計画法(DDP: Discovery-Driven Planning)を取り上げています。具体的には、小川氏のMBA海外留学の経験談も添えながら、DDPの活用実績およびインテグラ―トにおける普及に関する取り組みについて紹介し、DDPの意義について議論を展開しています。DDPの概念について、事業開始前から完了までの計画を練り上げ、その通りの実行を目指すといった従来のマネジメントではなく、まずゴールを設定し、変化に対応しながら軌道修正を繰り返すことによりゴールを目指すという手法であると説明しています。また、事業計画は仮説で構成されていることを確認し、ゴールの達成に必要な条件は外れるものであると受けとめ、その外れに対応して事業計画を柔軟に修正する必要があることを明確にしました。このように、予測の根拠は外れるという現実的な問題を解決するために、DDPは企業内部・外部の変化に迅速に対応する組織プロセスの運用を支援する働きをもつことが紹介されました。DDPは仮説(予測の前提)を外れていくものと考えて、仮説の修正を継続することによって、事業の成功確率を高める手法であるという認識のもと、DDPはインテグラ―トが提供するソフトウェア、コンサルティング、人材育成プログラム等により、多くの日本企業で活用されていることが紹介されました。具体的には、仮説を可視化し、情報共有し、かつ時系列に履歴を取ることによって仮説の変化を示すソフトウェアはマネジメントコントロールやリアルオプションの実践と親和性が高いとしたうえで、ソフトウェアを補完する形でコンサルティングと人材育成研修が行われていると紹介されました。報告の総括として、DDPの意義について、以下の3点がまとめられました。
1.予測に基づく、新たな意思決定を促進する。
2.財務数値の結果報告を待つよりも、対策行動が早くなる。
3.透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みの充実。
 以上の議論により、DDPの意義をふまえたうえで、経営管理の範囲を、実績だけでなく予測を含む未来方向に拡張し、不確実な時代に企業の中長期の成長を支援することにあると総括しています。