第1条 |
目的 |
この基準は、日本管理会計学会(以下「本学会」という。)が刊行する学会誌「管理会計学」(以下「本学会誌」という。)の編集およびレフェリーの業務を公正かつ効率的に推進するために、必要な事項を定めることを目的とする。 |
第2条 |
常任編集委員会の権限 |
- 常任編集委員会は、査読者による投稿論文等にかかる査読結果の適切性について客観的、かつ公正な観点から判断し、必要あると認められる場合には、新たに別の査読者を選定し審査を継続したり、掲載の可否を決定することができる。
- 編集委員長、副編集委員長および常任編集委員は、必要ある場合は、投稿者と査読者の間に立って投稿者に査読者の真意を伝えたり、常任編集委員会の判断を示し、場合によっては新たに別の査読者を選定し審査を継続することができる。
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第3条 |
研究領域による掲載可能性 |
投稿論文等に係る「研究領域」の可否による本学会誌への掲載については、その研究領域課題の必要性と意義に関して常任編集委員会の判断によりこれを決定することができる。ただし、基本的には査読者が査読にあたってこれを判断してよいが、査読者が当該論文が研究領域の点で本学会誌に適さない旨の報告をした場合には、常任編集委員会の判断によりその意見を採択するか、あるいは査読者を変更するかの決定をすることができる。 |
第4条 |
査読者の審査事項 |
査読者は、投稿論文の査読において、次の事項を審査するものとする。
投稿論文の評価は原則的に以下に示される独創性、貢献性、形式的適切性に基づいて行う。(ただし、事例研究・総合報告・研究ノートなどに関する原稿については、それぞれのカテゴリーの趣旨に応じて形式的適切性に関して弾力的に評価する。)
- 独創性:管理会計の領域からみて次の各項のいずれかを満たしていること。
- 問題設定、適用領域に独創性がある。
- 発見、知見、事例に独創性がある。
- 理論、方法論、技法、解法に独創性がある。
- アプローチ、モデル、システムに独創性がある。
- 社会的ないし学術的貢献性:管理会計の領域からみて次の各項のいずれかを満たしていること。
- 学術的、技術的、または社会的課題に応えている。
- 実用化、改良、改善などによる成果がある。
- 波及効果、啓発効果がある。
- 理論や方法の拡張、体系化、視点の転換などの成果がある。
- 管理会計の領域との関連が深く貢献度が高い。
- 形式的適切性:論文の構成と体裁について、以下の形式上の要件を満たし、論文として完結していること。
- 「はじめに」(序論)の部分で次のことが明記されていること。
- 目的ないし研究課題が明確に述べられている。
- 研究の必要性と意義が明確に述べられている。
- いかなる研究方法を採用するかが述べられている。
- 研究課題に関する先行研究のサーベイが適切になされている。
(ただし、先行研究については別に節を設けてもよい。)
- 論旨の展開が明確である。
- 「まとめ」(結論)の部分で、研究目的に対する研究成果、主張点のまとめ(要約)が明記されている。
- 内容や記述に誤りやあいまい性がない。
- 数式、図、表等が正確であり、かつわかりやすく適切である。
- 論文の未公表性
論文、著書等(学会における口頭による研究報告のためのレジュメ、予稿集、資料等を除く)によりすでに公表済みでないことを確認する
- 論文の題名の妥当性
タイトルが研究目的および研究成果を表現するのに妥当であるか否かを審査する。
- 論文の水準
論文の内容が、関連する研究領域の教科書、入門書、解説書等の水準ではなく、学会誌のとして新しい知見を提示するものにふさわしい水準に達しているか否かを審査する。
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第5条 |
実証研究資料の提示請求 |
査読者および常任編集委員会は、投稿論文等の研究が経験的方法に従っている場合には、投稿者に対してその研究が基づいた質問票や集計結果、公表可能な会社名リストなどの提示を求めることができる。 |
第6条 |
その他 |
本基準に則って「レフェリーのガイドライン」、「レフェリー所見(1)」書式および「査読結果の記録」書式を用意する。 |
第7条 |
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本基準の改正は、常任編集委員会が発議し本学会の常務理事会において審議し決定するものとする。 |
付則 |
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本基準は、2002年10月1日より施行する。 |
学会誌レフェリー基準のPDF版
The Japanese Association of Management Accounting