2022年度第2回日本管理会計学会関西・中部部会開催のお知らせ

2022年10月18日 

日本管理会計学会会員各位

2022年度第2回日本管理会計学会関西・中部部会開催のお知らせ

謹啓 
 会員の皆様にはますますご活躍のことと拝察申し上げます。
 さて、2022年度第2回日本管理会計学会関西・中部部会(開催校:岐阜大学〔ただし開催はZoomによるオンライン開催〕)のプログラムが確定いたしましたので、ご連絡申し上げます。
 今回は、ゲストスピーカーとして平工忠史氏(川崎重工業株式会社)をお迎えし、ご講演をいただきます。ご講演のテーマは「川崎重工業におけるエンジニアから見たROIC経営の現状について」です。岐阜県各務原市に立地する川崎重工業の航空宇宙システムカンパニーのエンジニアとして長年実務に携わられてきた視点から、他の重工より先立って川崎重工業が導入したROIC経営の意義と成果についてお話をいただきます。
 自由論題報告も、多様な3件の研究成果についてご報告をいただきます。
 万障お繰り合わせの上、ご参加いただきますようご案内申し上げます。

謹白

1.開催日時:2022年11月19日(土)13時30分~17時00分

2.開催方法:Zoomを利用したオンライン開催

3.参加費:無料

4.プログラム
  13:30~13:35 部会進行の説明:部会準備委員長
  13:35~13:40 開催の辞:関西・中部部会長 皆川芳輝部会長(名古屋
         学院大学)

第一部〔特別講演〕
  13:40~14:50 (講演60分,質疑応答10分)
   講演者:平工忠史氏(川崎重工業株式会社)
   講演テーマ:「川崎重工業におけるエンジニアから見たROIC経営の現
         状について」

第二部〔自由論題報告〕
 第1報告
  15:00~15:35(報告25分、質疑10分)
   報告者:野瀬康晃氏(名古屋大学大学院経済学研究科・大学院生)
   論題:「工場の改善活動とその評価について」

 第2報告
  15:40~16:15(報告25分、質疑10分)
   報告者:横田遼太朗氏(名古屋大学大学院経済学研究科・大学院生)
   論題:「原価企画のフロントローディングが関連部署に及ぼす逆機能
      に関する調査」

 第3報告
  16:20~16:55(報告25分、質疑10分)
   報告者:大浦啓輔氏(立命館大学)
   論題:「バイヤー・サプライヤー間における整合的なMCSの設計」

  16:55~17:00:閉会の挨拶

5.参加申込方法
(1)申込締切日:2022年11月15日(火)
(2)申込方法:参加ご希望の方は、以下のURLまたはQRコードからアクセス可能な「申込フォーム」より,上記の締切日までに申し込みください。関西・中部部会以外の方もご参加いただけます。
【部会参加希望申込フォーム】→ https://forms.gle/Tecc4eXLqqF3o5T36

 なお、申し込みに際しては、下記の1)から4)の内容を記載いただきますので、あらかじめご準備ください。
 1)氏名、2)ご所属等、3)ご職名等、4)連絡先メールアドレス
(3)Zoom情報の送付:参加申込のご連絡をいただいた方全員に、当日のZoom情報(ミーティングのURL、ID、パスコード等)をお送りいたします。(11月16日(水)頃に申込フォームで登録いただいたメールアドレス宛にお知らせします。)

6.その他
 懇親会は開催いたしません。
 プログラム変更などの連絡事項が生じた場合は、後日、Webサイトhttps://sitejama.jp/ に掲載いたします。

以上

 

2022年度第2回日本管理会計学会関西・中部部会
準備委員長 岐阜大学 社会システム経営学環 篠田朝也

2022年度第2回(第63回)九州部会のご案内

2022年10月吉日

日本管理会計学会会員各位

日本管理会計学会
2022年度第2回(第63回)九州部会のご案内

拝啓 
初秋の候、会員の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
下記の要領にて、日本管理会計学会九州部会2022年度第2回(第63回)大会を、長崎大学経済学部(長崎市、準備委員長:小野 哲氏 onotetsu[at]nagasaki-u.ac.jp <[at]→@>)を開催校として、ハイブリッド方式(対面参加+オンライン参加)にて開催いたします。参加費は無料です。万障お繰り合わせのうえ、ご参加賜りますようご案内申し上げます。参加をご希望の方は、準備の都合上、11月18日(金)までに、事務局宛メール(maruta@econ.kyushu-u.ac.jp <[at]→@>)、もしくは下記リンク先のGoogleフォームから、お申込みください。11月24日(木)頃に、ZoomのURLをメールでお知らせいたします。

<参加申込用Googleフォーム>https://forms.gle/FRqMSAF2EzRqZeV17

敬具

1.日時:2022年11月26日(土) 13:55~17:10

2.対面開催場所:長崎大学経済学部(片淵キャンパス)総合教育研究棟1階 101教室
アクセスとキャンパス案内については、下記のホームページでご確認ください。
https://www.econ.nagasaki-u.ac.jp/info/access.html

3.プログラムは裏面の通り

【日本管理会計学会九州部会事務局】  
〒819-0395 福岡市西区元岡744 イーストゾーン
                                 九州大学経済学研究院 丸田起大研究室内
                             TEL:092-802-5454
email: maruta[at]econ.kyushu-u.ac.jp<[at]→@>


日本管理会計学会
2022年度第2回(第63回)九州部会プログラム

開催日時:2022年11月26日(土)13時55分~17時10分
開催方法:対面およびオンライン(ハイブリッド方式)
開催場所:長崎大学経済学部(片淵キャンパス)総合教育研究棟 1階 101教室
オンライン参加URL:参加申込者にメールで通知いたします

■13:55~14:00 開会挨拶 大会準備委員長 小野 哲氏(長崎大学)

第一部〔特別講演〕

■14:00~15:00
 講演者:塩塚武氏(株式会社不動技研ホールディングス代表取締役社長)
 講演テーマ:「不動技研グループの生き残り戦略」

 会社概要:不動技研グループはプラント設計や自動車電子電装品開発、システム開発をはじめとした4社からなるエンジニアリング企業グループです。当グループの強みである「人を中心とした機動力」を軸に、お客様・社会との信頼関係を築き、「2030年までにグループとして現在の約2倍となる売上高100億円」を目指して進化を続けています。

(15:00~15:20 休憩)

第二部〔研究報告〕

■15:20~17:05(報告30分、質疑15分)

第1報告 15:20~16:05
 報告者:木村眞実氏(長崎大学准教授)
 論題:「自動車解体業の原価計算-資源循環型社会に向けて-」

(16:05~16:20 休憩)

第2報告 16:20~17:05
 報告者 大下平氏(下関市立大学特命教授)
 論題「19世紀末フランス工業会計論の再検討-サン・シモン主義とコント実証主義-」

17:05~17:10 九州部会事務局連絡 丸田起大氏(九州大学)

■閉会挨拶 大会準備委員長 小野 哲氏(長崎大学)

以上

第3回フォーラム開催について

日本管理会計学会会員 各位

謹啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて,日本管理会計学会2022年度第3回フォーラムを,下記の要領にて北海学園大学豊平キャンパス(北海道札幌市)を会場に開催いたします。開催方式は【対面】です。会員皆様の多くのご参加をお待ちしております。

謹白

 

1. 日 時:2022年11月12日(土) 14時00分〜16時30分
2. 会 場:北海学園大学豊平キャンパス 3号館3階32番教室
     〒062-8605 北海道札幌市豊平区旭町4丁目1番40号
    (地下鉄東豊線「学園前駅」3番出入口直結。乗車時間
     「さっぽろ駅」から6分)
3. アクセスマップ:https://www.hgu.jp/about/toyohira-campus.html
4. 開催方法:対面(オンラインでの配信は予定しておりません)
5. 申込締切日:2022年11月4日(金)
6. 参加費:無料
7. プログラム:
(1)14時00分〜14時05分 開催の辞:学会長挨拶
(2)14時10分〜14時50分 基調講演
   「自律経営システム(部門別原価管理会計制度)導入の背景と
   その展望:公立芽室病院」
    西科  純 氏(公立芽室病院 事務長)

【要旨】公立芽室病院(北海道芽室町)は入院施設(病床数120床)を持つ町内唯一の医療機関として,地域医療を担っております。公立芽室病院は今年の9月からアメーバ経営を基にした部門別原価管理会計制度を導入しました。当日は,アメーバ経営を導入した背景等についてご講演いただきます。

(3)15時00分〜15時40分 第1報告(報告30分,質疑10分)
   「新製品開発の視点からみたコンテンツの製作」
    吉見 明希 氏(北海道情報大学)

(4)15時45分〜16時25分 第2報告(報告30分,質疑10分)
   「統合思考と情報の結合性の本質:価値創造プロセスの視点から」
    古川原 駿 氏(専修大学大学院)

(5)16時25分〜16時30分 閉会挨拶

8. 申込方法:ご参加を希望される方は,事前にメールにてお申し込みください。
(1)連絡先:関谷浩行(北海学園大学経営学部)
(2)メールアドレス:sekiya[at]hgu.jp([at]→半角の@に変更ください)
(3)メールの件名を「第3回フォーラム参加希望」として,①お名前,②ご所属,③ご連絡先メールアドレスをメール本文にご記入ください。

9. その他:
(1)ご参加の際は,マスク着用,手指消毒,3密回避,検温をご遵守頂ければ幸いです。
(2)懇親会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催を控えさせていただきます。
(3)プログラム等に変更がある場合は,Webサイトhttps://sitejama.jp に掲載いたします。

日本管理会計学会 2022年度第3回フォーラム
 準備委員長 関谷浩行

2022年度年次全国大会大会記について

日本管理会計学会2022年度年次全国大会は、
先生方のご協力のもと無事に終了いたしました。
あらためてご参加いただきました先生方にお礼申し上げます。
 
本大会の大会記につきましては、学会ホームページに掲載されておりますので、ご高覧ください。
また、『企業会計』(中央経済社)にも学会ルポが掲載される予定となっています。あわせてご高覧いただければ幸いです。
 
日本管理会計学会2022年度年次全国大会
準備委員会委員長 﨑 章浩
 
日本管理会計学会2022年度年次全国大会開催記
 

日本管理会計学会 2022年度年次全国大会記

長野史麻(明治大学)

 日本管理会計学会2022年度年次全国大会(準備委員長:明治大学 﨑 章浩氏)が,2022年8月29日(月)から31日(水)までの3日間にわたって,明治大学駿河台キャンパスにて開催された。1年ぶりの対面形式での開催となり,236名の参加者の活発な交流が図られた。コロナの感染状況が収束しないため,懇親会の開催が断念されるという影響はあったものの,会員の交流や研究への刺激という点において有意義な大会となった。ここでは,大会の様子の一部を紹介する。なお,26日0:00から31日正午までオンラインにて会長選挙および理事選挙が行われた。

■大会1日目
 28日は,常務理事会,理事会および各種委員会が開催された。

■大会2日目
 29日は,午前に6会場で計24の自由論題報告が行われ,午後は会員総会,特別講演,スタディ・グループ中間報告,産学共同研究グループ中間報告,統一論題報告が行われた。
 昼食後に行われた会員総会では,大会実行委員長挨拶,会長挨拶のあと,昨年度の事業報告,決算,監査報告,今年度の事業計画ならびに予算について,審議・承認された。そして,2023年度年次全国大会が2023年8月28日(月)から30日(水)まで,東北工業大学八木山キャンパス(準備委員長:川島和浩氏)で開催されることのほか,会員の異動,学会誌『管理会計学』の発行状況,スタディ・グループ,産学共同研究グループについて報告がなされた。最後に学会賞審査報告並びに表彰式が行われた。受賞者は以下の通りである。

【学会賞】
・特別賞:該当者なし
・功績賞:井岡大度氏(国士館大学),長谷川泰隆氏(麗澤大学)

 

 

 


・論文賞:窪田祐一氏(南山大学)・劉美玲氏(鹿児島大学・神戸大学)・三矢裕氏(神戸大学)
「イノベーション戦略とマネジメント・コントロールの有効性―両利き経営のための示唆」『管理会計学』30巻1号, 2022年, pp.3-20.









柊紫乃氏(愛知工業大学)・上總康行氏(京都大学名誉教授)
「現場改善効果の類型化―会計的視点からの考察―」『管理会計学』30巻1号, 2022年, pp.123-140.


  





・文献賞:山口朋泰氏(中央大学)『日本企業の利益マネジメント:実体的裁量行動の実証分析』中央経済社.

・奨励賞:該当者なし

 その後の特別講演では,水野一郎氏(関西大学)の司会のもと,公益財団 渋沢栄一記念財団 常務執行理事,渋沢史料館 顧問の井上潤氏が「“論語と算盤”に学ぶ 渋沢栄一の事業・経営理念」というテーマで講演された。井上氏は,渋沢栄一91年の生涯を整理されたうえで,いま,あらためて注目される渋沢栄一について,企業倫理を実践し,儒教精神を貫き,社会貢献事業を先き駆け,リーダーシップを発揮し,高齢社会の模範であったその人物像を紹介された。その後,「論語算盤説」と「道徳経済合一説」からみえる渋沢栄一の経営哲学について取り上げ,単なる実業家ではなく,「近代化のオルガナイザー」であり「交易の追求者」であると締めくくられた。最後に司会の水野氏がまとめ,特別講演が終了した。








 特別講演後,スタディ・グループ中間報告「多様化するマネジメント・コントロールの現状整理と展望」(研究代表者 慶應義塾大学 横田絵理氏)ならびに産学共同研究グループ中間報告「サブスクリプションビジネスのモデル化とその評価に関する研究」(研究代表者 専修大学 青木章通氏)が行われた。
 大会2日目の最後に,統一論題報告が行われた。統一論題テーマは「わが国におけるコスト・マネジメントの現状と課題」であった。まず,座長の田坂 公氏(福岡大学)から解題がなされた。田坂氏からは,①立ち止まって,わが国のコスト・マネジメント研究の全体を見渡すことにより,その現状を評価し,将来を展望すること,②管理会計研究者コミュニティとして,現状や将来展望を共有すること,③研究者の視点だけでなく,実務家の視点を取り込みながら討論することを統一論題のねらいとし,伝統的なコスト・マネジメントの枠組みから一歩踏み出して討論していくことが提起された。

 つづく第一報告として,今井範行氏(名古屋国際工科専門職大学)から「トヨタのコスト・マネジメントと今後の課題」として,トヨタのコスト・マネジメントの全貌が詳しく説明されたのち,コスト・マネジメントの今後の課題として,①海外原価企画の体制構築とその充実化,②クルマのエレクトロニクス化・ソフトウェア化・EV化への対応,③組織改革への対応,④モノのサービス化への対応,⑤デジタル化(バーチャル化)への対応が取り上げられ,解決に向けた提言がなされた。

 第二報告は,柊紫乃氏(愛知工業大学)による「現場改善会計論の提唱:原価管理から余剰生産能力管理へ」であった。柊氏は,コスト・マネジメントに関わる現場改善の改善効果の問題点を指摘され,現場改善会計論を提唱された。現場改善会計論によれば,改善効果の見える化が図られ,余剰生産能力管理が可能になるという。コスト・マネジメントの視点を,投入・費消された原価というインプット管理から,改善により創り出された余剰生産能力というアウトプット管理へと変えることが提案された。そして今後は,実務における実践・検証を通じ,さらなる現場改善会計論の体系化と精緻化が必要であることを指摘された。

 最後の第三報告では,片岡洋人氏(明治大学)から,「コスト・マネジメントの新展開:サービス化の原価企画に学ぶ」というタイトルで報告がなされた。片岡氏は伝統的な製造業の原価管理からサービス化戦略に適合するコスト・マネジメントへの展開を整理されたうえで,顧客との長期的な関係性を構築するなかで収益性を作り込む,顧客への価値提案のためのコスト・マネジメントの必要性を主張された。戦略的な焦点はコスト・リーダーシップから差別化へとシフトし,サービスを組み合わせて差別化を図る価値主導型の原価計算を提唱された。


■大会3日目
 午前中に7会場で28の自由論題報告が行われ,午後は,スタディ・グループ最終報告「DDP(仮説指向事業計画)の導入効果に関する研究」(研究代表者 成蹊大学 伊藤克容氏)ならびに産学共同研究グループ最終報告「人を基軸にしたグローバル経営を展開するダイキン工業の管理会計研究」(研究代表者 同志社大学 中川 優氏)が行われた。その後,統一論題討議が行われた。
 統一論題討議では,田坂座長のコーディネートのもとで,①日本のコスト・マネジメント研究の現状から一歩踏み出すにはどのような論点があるのか,②将来に向けて,コスト・マネジメントについてどのように研究していけばよいのか,③将来に向けて学会に何が貢献できるのか,という視点からフロアの参加者と活発なディスカッションがなされた。特に②については,研究と実務の関係,コスト・マネジメント研究と隣接領域との関係の捉え方,日本のコスト・マネジメント研究を海外発信するために求められることについて焦点をあてた討論がなされた。参加者からの質疑応答の時間も含め,さまざまな視点から我が国におけるコスト・マネジメントの現状と課題についてディスカッションがなされ,非常に意義深い統一論題討論となった。最後に,田坂座長が,三氏の報告をふまえ,管理会計研究では研究者の得意な方法論を用いることでユニークな研究ができること,コスト・マネジメント研究におけるわが国独自の実務と理論を世界へ発信しなければならないことを確認し,盛況のうちに大会は無事に終了した。