2017年度 第2回企業研究会 開催記

2017年度 第2回企業研究会は、2018年3月13日(火)に花王株式会社すみだ事業場/東京工場(墨田区文花2-1-3)で開催され、16名の学会員が参加しました。

14:00から最初に、伊藤雅範(花王(株)SCM部門 人財開発グループ)様および花王の女性社員から花王の紹介ビデオによる説明とスライドによる企業概要の説明、すみだ事業場/東京工場の概要説明の後、花王エコーシステムおよび花王ミュージアムの見学が行われました。花王エコーシステムは、1978年から消費者相談窓口として運用されています。現在では、生活者コミュニケーションセンターとして花王の製品をはじめ様々な相談や問合せに対応できるようにあらゆる情報がデータベース化されていて1日800件ほどの問合せがあり、その活動報告書が毎年、出されています。花王ミュージアムの見学では、花王の歴史ゾーン、清浄文化史ゾーン、コミュニケーションプラザに分けられていて、数多くの展示物やビデオ映像による解説などを含めて懇切丁寧に説明していただき、大変興味深く見学することができました。

休憩をはさんで15:50から「花王の会計について」ご説明がありました。ご担当者は、花王(株)会計財務部門管理部 管理会計グループ・マネジャー(管理会計担当)の毛利竜弥様でした。「花王の会計について」というタイトルは、管理会計のみならず2016年からのIFRS導入の説明もあり「花王の会計」に関する広範な説明がありました。ご説明の主な項目は管理会計のテーマが中心であり、花王における会計財務部門管理部の組織上の位置付け、事業部制における事業利益の計算、EVAによる業績評価、グローバル・キャッシュ・マネジメント、SAP社のERP、IFRSの適用、投資回収計算、予算管理、標準原価、マーケティング・コストの管理など、非常に幅広いテーマについて1時間ほど説明していただきました。その後、数人の参加者から質問があり、それに対して毛利様から懇切丁寧な応答が17:00まで行われ、管理会計の研究者にとって非常に勉強になりました。なお、企業研究会終了後、JR総武線「亀戸」駅駅前の居酒屋で有志による懇親会が行われました。

201803141.jpg

本橋正美(明治大学)