■■ 2012年度第1回企業研究会は,2012年7月20日(金)に株式会社北海道熱供給公社の札幌駅南口エネルギーセンターにおいて開催されました。平日における札幌での開催ということもあって10名の参加者となりましたが,非常に活発な意見交換がなされました。なお,同公社は株式会社北海道ガスの連結子会社にあたり,今回の企業研究会の開催の準備に際しては,北海道ガス・監査室長の山崎秀樹様からご支援を頂きました。
■■ 開催にあたり,まず札幌駅南口エネルギーセンターの御処野栄登センター長から歓迎のご挨拶を頂きました。続いて,同公社による天然ガスコージェネレーションシステムについて,説明用のDVD映像を見たのち,センター長から補足説明をして頂きました。苫小牧からパイプラインで輸送された天然ガスによって札幌駅ビルの発電を行うとともに,その発電に際して生じる排熱エネルギーをさらに活用することで得られる温熱・冷熱を地域内の複数の建物に供給するという地域熱供給システムについての理解が深まりました。
■■ その後,センター長の案内のもと,全体で4800m2にもわたるプラント設備の一部について見学が行われました。参加者は,札幌駅の地下にありながら,普段では決して見ることのできないタービン発電機やボイラー施設,張り巡らされた配管などの巨大な設備を前に,質問を交えながら熱心に見学をしていました。
■■ 休憩後,センター長より,北海道熱供給公社の設立の経緯とコージェネレーションシステムの経済的効率性について説明をして頂いたのち,質疑応答の時間を頂きました。質疑応答では,7名の先生方からの質問について,センター長および山崎様から丁寧なご回答を頂きながら30分以上に渡って活発な意見交換が行われました。最後に,園田副会長からお礼の挨拶をして頂いて,散会となりました。
■■ クリーンエネルギーの大切さ,その効率的な利用の意義に対する理解が一層深まり,参加者にとっては貴重な経験となりました。企業研究会の開催を快くお引き受け頂きました北海道熱供給公社の御処野センター長および北海道ガス・監査室長の山崎様には心より御礼申し上げます。
篠田朝也 (北海道大学)