文責:愛知工業大学 柊 紫乃
2025(令和 7)年 12 月12 日(金)13:10~16:00 の日時にて,武州工業株式会社様(東京都青梅市末広町1-2-3:https://www.busyu.co.jp)の本社「武州庵(研修ルーム)」において,2025 年度第2回企業研究会を開催いたしました。本研究会には,全国から13名の会員が参加されました。
本研究会の冒頭では,武州工業株式会社様の全体概要および武州流DXについて,武州工業株式会社の前社長,現相談役,林英夫様にご講演を頂きました。その後,本社工場の自動車部品工程,半導体筐体板金工程等を見学させて頂き,現場のライン側での工程紹介や,RFIDタグを活用した進捗情報取得用の内製アプリ,ロボットと人の連携による工程設計等の実践について現地現物でご説明を頂きました。

続いて,武州工業株式会社様のDXの実践の中から「ジャスト・イン・タイム損益計算書」の開発・活用のお取組みについて,具体的な事例を交えてご説明頂きました。まず,DX部 自動化推進 チーフエンジニア 長田 雄大様より,従来の部門別損益計算書の管理会計的視点からの課題と,現場・経営管理からの必要性から生み出された,同社独自のジャスト・イン・タイム損益計算書に
ついて,開発経緯やシステム構成等についてご説明を頂いた上で,リアルタイムでのシステム画面紹介,ジャスト・イン・タイム損益計算書データのグラフ化等による見える化事例もご紹介頂きました。また,COO 岩浪 秀継様より,ジャスト・イン・タイム損益計算書を必要とされた背景や,システム完成後の実践での活用事例等についてご説明を頂きました。最後に,長田さまより,直近で開発中のAIを用いたプロンプト・エンジニアリングの実例として,ジャスト・イン・タイム損益計算書の自動分析のご説明と,参加各位からのアドバイスを頂きたいとのご希望を頂きました。
武州工業株式会社のみなさまからのご説明やご要望に対しての質疑応答では,参加会員から活発な質問や各位の専門を生かした助言等が行われ,貴重な議論および意見交換の場となりました。
研究会の最後には,学会代表挨拶として本学会会長の﨑章浩会長(東京国際大学)よりご挨拶がありました。同研究会は盛会のうちに無事終了いたしました。研究会終了後には,武州工業株式会社さまのご厚意により,武州庵において交流会も開催されました。
最後に本研究会開催にあたり,武州工業株式会社の林英夫相談役様はじめ,同社のみなさまに多大なご尽力を賜りました。ここに厚く御礼を申し上げます。
以上