月別アーカイブ: 2024年11月
CIMA会長(Simon Bittlestone氏)との会談について
日本管理会計学会会員の皆様へ
2024年11月14日(木)、京都アカデミアフォーラム in 丸の内(京都大学東京オフィス)にて、CIMA(Chartered Institute of Management Accountants)の会長であるSimon Bittlestone氏(CIMA会長兼協会議長)、Vicky Li氏(副会長、北アジア担当)、Sue Zhang氏(戦略的パートナーシップ、日本及び北アジア担当)と会談の機会を設け、当学会の﨑章浩会長(東京国際大学)と今後の協力関係について意見交換を実施したことをお知らせいたします。
当日の会談には、﨑会長に加えて、日本原価計算研究学会会長澤邉紀生氏(京都大学)、当学会伊藤克容副会長(成蹊大学)も参加されました。日本国内における、管理会計、原価計算関連の主要な学会の活動状況を確認するとともに、CIMAとの協力関係の在り方について議論がなされました。
今回の会談を契機に、当学会の活動がさらに活発化し、会員の皆様が一層の成果をあげられますよう、引き続き努力してまいります。
2024年度第2回(第67回)九州部会開催記
2024年10月26日(土)13:50~17:00
■■ 日本管理会計学会2024年度第2回(第67回)九州部会が、2024年10月26日(土)に、佐賀大学本庄キャンパス(佐賀市)にてハイブリッド方式で開催された(準備委員長:佐賀大学教授・⻆田幸太郎氏)。準備委員長のご挨拶の後、特別講演および研究報告がおこなわれた。対面参加・オンライン参加合わせて40名を超える研究者や実務家の参加を得て活発な質疑応答がおこなわれた。
⻆田氏
■■ 特別講演は、岐阜麦酒醸造合同会社社長の平塚悟氏により、「ゆっくりつながるクラフトビール醸造所とTap Room YOROCA創業」と題しておこなわれた。平塚氏は、準備委員長の角田氏と北海道大学の同期で、製薬会社の営業職として勤務する傍ら、兼業として、郷里である岐阜でクラフトビール醸造所兼バー(https://gifubeer.com/)を起業された。岐阜の観光名所にちなんだ各種の定番ビールや岐阜大学などとの共同開発のコラボボールなどが人気を博している。その動機は地元岐阜の地域とつながり地域に根差す事業を起こしたかったこと、岐阜で最も人が集まる神社の参道に立地して地域経済の活性化や地域人材の活用・育成に貢献していること、起業にあたり会計関連では苦労したので素人にも分かりやすい会計の開発を期待していること、などをお話しされた。
平塚氏
■■ 研究報告の第1報告は、加藤典生氏(大分大学教授)・小林英幸氏(SBI大学院大学教授)により、「トヨタ自動車における原価企画の現状と課題―行動的原価企画の視点から―」と題する報告が行われた。従来の会計主導の原価企画研究ではブラックボックスとなっていたエンジニアの原価低減活動に焦点を当てた行動的原価企画研究の必要性を主張され、トヨタ自動車へのインタビューの結果、「面戦略」への移行により先頭車でじっくり時間をかけて後続車では開発負荷が軽減してきていること、従来の設計室別・部品別の目標原価割付から2段階前の「領域別目標割付」に移行することで、領域内での原価割付に設計室が参加できることの動機付け効果が発揮されていること、設計者個々人が出し惜しみするスラックをコストエンジニアが見抜くために原価見積の精度をより高めることが課題となっていること、などを論じられた。
小林氏(左)・加藤氏(右)
■■ 研究報告の第2報告は、宮地晃輔氏(長崎県立大学教授)により、「中小企業者に対する伴走型支援による管理会計能力の定着に向けた実践」と題する報告が行われた。中小企業庁等が2023年に公表した経営力再構築伴走支援ガイドラインを受けて、中小企業の経営者・管理者・従業員の管理会計能力の定着に、大学等の管理会計研究者が伴走者としてどのように貢献できるかという課題に対するアクションリサーチの成果を報告された。リサーチサイトとなった製造業A社に、宮地氏が顧問として就任し、経営会議や社長会などの場で、月次の予算差異分析を指導した結果、差異分析結果にもとづいてPDCAサイクルを回せる管理者が徐々に増えていったプロセスが紹介された。今後の課題として、管理会計能力が定着した管理者が、経営会議等には出席しない一般従業員に対して管理会計能力を伝承していく風土作りを挙げられた。
宮地氏
■■ 次回の九州部会は2025年5月に開催予定である。
文:丸田(九州大学)、写真:⻆田(佐賀大学)
【経営関連学会協議会 公開シンポジウム】
経営関連学会協議会より公開シンポジウムの案内が届きましたので、会員の皆様に以下の通りお知らせいたします。
【経営関連学会協議会 公開シンポジウム】
テーマ:経営学領域の若手研究者の育成における現状と課題
日 時:12月1日(日)14時~16時30分
場 所:明治大学駿河台キャンパス リバティタワー6階1063教室
オンライン併用によるハイブリッド
内 容:(以下 敬称略)
14:00~14:50
基調講演(報告30分+質疑20分程度)
「経営学の危機」と大学の危機:若手研究者育成の「量と質」をめぐる問題の諸相
講演者 佐藤 郁哉(同志社大学)
14:50~15:00 休憩
15:00~16:30 パネルディスカッション
ファシリテーター:西尾 チヅル(筑波大学)
①協議会加盟団体における若手育成策に関するアンケート結果の報告
②経営関連の4領域における若手育成策の課題と取り組みの討論
パネリスト
経営領域:上林 憲雄(神戸大学)
商学領域:西川 英彦(法政大学)
会計領域:佐藤 信彦(熊本学園大学)
経営情報領域:田名部 元成(横浜国立大学)
参加申し込みフォーム:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdebIQV-kcUuRa8slzxgfccqHH67EvaLNWvY32oiC1lkLlz-g/viewform?usp=sf_link
PDFファイルのダウンロード
2024年度第2回企業研究会「株式会社北海道銀行様」開催について
日本管理会計学会会員の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
2024年度第2回企業見学会 「株式会社北海道銀行様(北海道札幌市)」を開催させて頂きます。
参加ご希望の会員の皆さまは、下記申込方法によりメールにて、お申込みをお願い致します。
記
1.開催日時:
2025年3月7日(金)13:30~16:00(決定)
当日は、13:00(30分前)から受付(参加者の確認)をさせていただきます。
当日は、現地集合・現地解散を予定しています。
2.開催企業名・開催場所等:
(1) 開催企業
株式会社北海道銀行
会社情報丨北海道銀行 (hokkaidobank.co.jp)
(2) 開催場所(集合場所)
株式会社北海道銀行(札幌市中央区大通西2丁目5番地ほくほく札幌ビル)
アクセス:43°03’36.4″N 141°21’14.8″E – Google マップ
3.企業研究会(株式会社北海道銀行様)での実施内容(予定)
(1) 北海道銀行役員様より北海道銀行様の経営方針・経営戦略等のご説明
(2) 北海道銀行様から見る北海道経済の現状分析と今後の展望に関するご説明
(3) 北海道銀行様の地域企業に対する経営支援の現状の取り組みに関するご説明
(4) 北海道銀行様の地域企業(取引先企業様)へのサービス向上のための自社人材の育成方針と具体的な取り組み内容のご説明
(5) 北海道銀行様における地域企業(取引先企業様)の経営人材(後継者)・管理者・従業員などの人材育成に対する支援内容と今後の展望に関するご説明
(6) 北海道銀行様における中小企業経営支援に対する特徴的な取り組みに関するご説明
(7) 北海道銀行様における地域貢献活動に対する特徴的な取り組みに関するご説明
(8) 北海道銀行様の独自の管理会計システムに関するご説明
4.募集人数及び申込方法
(1) 募集人数:20名以内(申し込み先着順)
(2) 申込締切日:令和7年2月7 日(金)まで
(3) 参加申込先:宮地晃輔あて(長崎県立大学)のメールアドレス
miyaji●sun.ac.jp へメールで申し込んでください。●→@(アットマーク)に変えてください。メールの件名は「2024年第2回企業研究会参加申込(氏名)」としご氏名、ご所属、メールアドレス、携帯電話番号を記入してください。メールの受信確認の宮地からの返信を行います。
5.その他
実施日当日は、時間に余裕を持ってご参加ください。また、当日キャンセル(不参加)は避けて頂きますようお願いいたします。
長崎県立大学 宮地晃輔