「年次全国大会」カテゴリーアーカイブ

日本管理会計学会2023年度年次全国大会のパンフレットについて

日本管理会計学会会員各位

 時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 
 会員の皆様に対して、7月19日(水)に日本管理会計学会2023年度年次全国大会の開催内容を記載させていただきました大会パンフレットと大会参加費・会員懇親会費に係る払込取扱票を郵送させていただきました。すでに会員の皆様のお手元に大会パンフレット等が届いているものと拝察いたします。
 大会参加費等のお支払期限につきましては、8月10日(木)に設定させていただいております。払込取扱票には、「ご所属」と「会員番号」をご記入していただく項目がございます。このうち、「会員番号」につきましては、当該郵便封筒の宛名シールに印字をさせていただいておりますので、その数字をご記入ください。振込手数料につきましては、大変恐縮ですが、各自でご負担をお願い申し上げます。
 何らかの事情で、会員の皆様に大会パンフレット等が届いていない場合には、大会準備委員会にご連絡のほど、お願い申し上げます。jama2023tit[at]gmail.com([at]→半角@)
 今大会は、8月28日(月)、29日(火)、30日(水)の日程において、東北工業大学八木山キャンパスにて対面形式で開催いたします。会員懇親会も予定しております。
 会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。何卒、よろしくお願い申し上げます。

日本管理会計学会
2023年度年次全国大会準備委員長 
川島 和浩(東北工業大学)

2023年度年次全国大会パンフレットPDFのダウンロードは、こちら
※学会ホームページに掲載している大会パンフレットには、自由論題報告のフルペーパーをダウンロードするためのユーザーIDおよびパスワードは記載しておりません。会員の皆様に郵送した大会パンフレットをご確認ください。なお、パスワードの取扱いにはご注意ください。

2023年度年次全国大会 開催のご挨拶

大会準備委員長 東北工業大学 川島和浩

 日本管理会計学会会員の皆様におかれましては,ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 このたび,2023年度年次全国大会が,8月28日(月)~30日(水)の日程で,東北工業大学八木山キャンパスにおいて開催されることになりました。先日の5月8日(月)以降,政府の対応として,新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症に変更されました。これに伴い,東北工業大学においては,マスクの着用は個人の判断を尊重することとし,通常の学校運営・勤務体制に戻したところです。新型コロナウイルス感染症は完全に収束したとは言えませんが,会員の皆様のご理解とご協力を賜りながら,以下にご案内の「日本管理会計学会2023年度年次全国大会スケジュール予定」にもとづき,対面形式による大会開催で準備を進めております。
 統一論題のテーマは,「中小企業管理会計の現状と課題」です。また,スタディ・グループ報告および産学共同研究グループ報告が予定されております。さらに,東北・北海道地域での全国大会は2001年に開催された東北大学以来となることから,特別講演会では,地元の七十七銀行の子会社で,七十七ヒューマンデザイン株式会社代表取締役の庄司大志氏のご講演を予定しております。
 自由論題報告の募集に際しては,会員の皆様から共同研究19組を含む37組のご応募を頂戴いたしました。8月10日(木)を締切としてフル・ペーパーのご提出をお願い申し上げます。詳細の大会プログラムについては,7月中旬を目途に郵送させていただく予定です。
 大会準備委員会一同,万全の準備を進める所存でございます。多くの会員の皆様のご参加を賜りますよう,何卒,よろしくお願い申し上げます。

日本管理会計学会2023年度年次全国大会スケジュール予定
会場:東北工業大学八木山キャンパス(仙台市太白区八木山香澄町351号)

【大会1日目】
8月28日(月)
14:00~15:20 常務理事会
15:30~16:50 理事会
17:00~18:00 各種委員会

【大会2日目】
8月29日(火)
 9:00~17:00 受付
 9:30~10:35 自由論題報告(1):報告25分,質疑5分  ※5会場 最大10報告
10:45~11:50 自由論題報告(2):報告25分,質疑5分  ※5会場 最大10報告
11:50~12:40 昼食休憩
12:40~13:50 会員総会
14:00~15:00 特別講演会 
 ご講演者: 庄司大志氏(七十七ヒューマンデザイン株式会社代表取締役)
      「地域金融機関が見た中小企業の軌跡―震災,コロナ,その先へ―」
15:10~16:25 スタディ・グループ中間報告 報告25分,質疑10分
 第1報告:研究代表者 三矢 裕先生(神戸大学大学院)
      「クライシス時のマネジメント・コントロール―コロナ禍で管理会計は
       どのような役割を果たしたのか―」
 第2報告:研究代表者 濱村純平先生(桃山学院大学)
      「経営者報酬を利用した経営者の業績評価に関する理論的・実証的研究」
16:35~18:15 統一論題報告 解題10分,報告30分
 統一論題テーマ「中小企業管理会計の現状と課題」
 ご登壇者:山口直也先生(青山学院大学)座長
 第1報告:牧野功樹先生(拓殖大学)
      「中小企業における管理会計導入による経済的帰結」
 第2報告:飛田 努先生(福岡大学)                
      「中小企業経営者のアントレプレナーシップを発揚する経営管理システム
       のデザイン試論」
 第3報告:本橋正美先生(明治大学)
      「中小企業管理会計の適用基準」
18:30~19:50 懇親会(現在調整中)

【大会3日目】
8月30日(水)
 9:00~11:30 受付
 9:30~10:35 自由論題報告(3):報告25分,質疑5分  ※5会場 最大10報告
10:45~11:50 自由論題報告(4):報告25分,質疑5分  ※5会場 最大10報告
11:50~12:40 昼食休憩
12:40~13:55 スタディ・グループ最終報告および産学共同研究グループ最終報告 
       報告25分,質疑10分
 スタディ・グループ最終報告:研究代表者 横田絵理先生(慶應義塾大学)
      「多様化するマネジメント・コントロールの現状整理と展望」
 産学共同研究グループ最終報告:研究代表者 青木章通先生(専修大学)
      「サブスクリプションビジネスのモデル化とその評価に関する研究」
14:05~15:25 統一論題討論 座長:山口直也先生,統一論題ご報告者3名
15:30    大会日程終了

 

日本管理会計学会2023年度年次全国大会開催と自由論題報告者募集のお知らせ

2023年2月吉日

日本管理会計学会 
会員各位

日本管理会計学会 2023年度年次全国大会 
 大会準備委員長 東北工業大学 川島 和浩

日本管理会計学会2023年度年次全国大会開催と自由論題報告者募集のお知らせ

拝啓 向春の候、会員の皆さまにおかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて、日本管理会計学会2023年度年次全国大会を東北工業大学八木山キャンパスで開催いたします。つきましては、自由論題の報告者を募集いたします。報告をご希望の方は、下記3.の事項を記載の上、期日までにお申し込みください。ただし、会場等の都合上、ご希望に添えないこともございます。また、大会は対面形式で準備を進めておりますが、コロナ禍の影響で、オンライン形式になることもございます。これらの点、予めご了承ください。

敬具

 

1.開催期間:2023年8月28日(月)~30日(水)
  ※自由論題報告は8月29日(火)と30日(水)になります。

2.会場:東北工業大学八木山キャンパス 
    (宮城県仙台市太白区八木山香澄町35番1号)
   統一論題タイトル「中小企業管理会計の現状と課題」
   座 長:山口 直也 先生(青山学院大学)
   報告者:本橋 正美 先生(明治大学)
   飛田   努 先生(福岡大学)
   牧野 功樹 先生(拓殖大学)

3.自由論題申込(締切2023年5月12日(金)
 (1)E-mail件名「自由論題申込(応募者氏名)」
 (2)ご氏名・ご所属・職位・E-mailアドレス・電話番号
 (3)報告論題・報告要旨(200字程度)・キーワード5つ程度
 (4)利用機器、ソフトウェアなど発表の方法
 これらを明記のうえ、jama2023tit[at]gmail.com([at]を半角の@に変更してください。)までお申し込みください。

4.フル・ペーパー(ワーキング・ペーパー)の様式と提出
(1)本大会では、自由論題報告の活性化を目的に、8月10日(木)を締切としてフル・ペーパー(ワーキング・ペーパー)のご提出をお願いしております。
(2)フル・ペーパーの作成に当たっては、日本管理会計学会の学会誌執筆要領(https://sitejama.jp/?page_id=147)に概ね準拠してください。
(3)フル・ペーパーのご提出方法につきましては、自由論題のご報告者が決定した後に、ご報告者各位に個別にご連絡させていただきます。
(4)ご応募いただいたフル・ペーパーは、学会員に限定してウェブ上からダウンロードできるようにしますことをご了承ください。

以上

日本管理会計学会        
2023年度年次全国大会準備委員会

〒982-8588         
宮城県仙台市太白区二ツ沢6番
東北工業大学長町キャンパス
川島和浩研究室気付
Tel 022-304-5554
jama2023tit[at]gmail.com
([at]を半角の@に変更してください。)

東北工業大学アクセスマップ
https://www.tohtech.ac.jp/access/

2022年度年次全国大会大会記について

日本管理会計学会2022年度年次全国大会は、
先生方のご協力のもと無事に終了いたしました。
あらためてご参加いただきました先生方にお礼申し上げます。
 
本大会の大会記につきましては、学会ホームページに掲載されておりますので、ご高覧ください。
また、『企業会計』(中央経済社)にも学会ルポが掲載される予定となっています。あわせてご高覧いただければ幸いです。
 
日本管理会計学会2022年度年次全国大会
準備委員会委員長 﨑 章浩
 
日本管理会計学会2022年度年次全国大会開催記
 

日本管理会計学会 2022年度年次全国大会記

長野史麻(明治大学)

 日本管理会計学会2022年度年次全国大会(準備委員長:明治大学 﨑 章浩氏)が,2022年8月29日(月)から31日(水)までの3日間にわたって,明治大学駿河台キャンパスにて開催された。1年ぶりの対面形式での開催となり,236名の参加者の活発な交流が図られた。コロナの感染状況が収束しないため,懇親会の開催が断念されるという影響はあったものの,会員の交流や研究への刺激という点において有意義な大会となった。ここでは,大会の様子の一部を紹介する。なお,26日0:00から31日正午までオンラインにて会長選挙および理事選挙が行われた。

■大会1日目
 28日は,常務理事会,理事会および各種委員会が開催された。

■大会2日目
 29日は,午前に6会場で計24の自由論題報告が行われ,午後は会員総会,特別講演,スタディ・グループ中間報告,産学共同研究グループ中間報告,統一論題報告が行われた。
 昼食後に行われた会員総会では,大会実行委員長挨拶,会長挨拶のあと,昨年度の事業報告,決算,監査報告,今年度の事業計画ならびに予算について,審議・承認された。そして,2023年度年次全国大会が2023年8月28日(月)から30日(水)まで,東北工業大学八木山キャンパス(準備委員長:川島和浩氏)で開催されることのほか,会員の異動,学会誌『管理会計学』の発行状況,スタディ・グループ,産学共同研究グループについて報告がなされた。最後に学会賞審査報告並びに表彰式が行われた。受賞者は以下の通りである。

【学会賞】
・特別賞:該当者なし
・功績賞:井岡大度氏(国士館大学),長谷川泰隆氏(麗澤大学)

 

 

 


・論文賞:窪田祐一氏(南山大学)・劉美玲氏(鹿児島大学・神戸大学)・三矢裕氏(神戸大学)
「イノベーション戦略とマネジメント・コントロールの有効性―両利き経営のための示唆」『管理会計学』30巻1号, 2022年, pp.3-20.









柊紫乃氏(愛知工業大学)・上總康行氏(京都大学名誉教授)
「現場改善効果の類型化―会計的視点からの考察―」『管理会計学』30巻1号, 2022年, pp.123-140.


  





・文献賞:山口朋泰氏(中央大学)『日本企業の利益マネジメント:実体的裁量行動の実証分析』中央経済社.

・奨励賞:該当者なし

 その後の特別講演では,水野一郎氏(関西大学)の司会のもと,公益財団 渋沢栄一記念財団 常務執行理事,渋沢史料館 顧問の井上潤氏が「“論語と算盤”に学ぶ 渋沢栄一の事業・経営理念」というテーマで講演された。井上氏は,渋沢栄一91年の生涯を整理されたうえで,いま,あらためて注目される渋沢栄一について,企業倫理を実践し,儒教精神を貫き,社会貢献事業を先き駆け,リーダーシップを発揮し,高齢社会の模範であったその人物像を紹介された。その後,「論語算盤説」と「道徳経済合一説」からみえる渋沢栄一の経営哲学について取り上げ,単なる実業家ではなく,「近代化のオルガナイザー」であり「交易の追求者」であると締めくくられた。最後に司会の水野氏がまとめ,特別講演が終了した。








 特別講演後,スタディ・グループ中間報告「多様化するマネジメント・コントロールの現状整理と展望」(研究代表者 慶應義塾大学 横田絵理氏)ならびに産学共同研究グループ中間報告「サブスクリプションビジネスのモデル化とその評価に関する研究」(研究代表者 専修大学 青木章通氏)が行われた。
 大会2日目の最後に,統一論題報告が行われた。統一論題テーマは「わが国におけるコスト・マネジメントの現状と課題」であった。まず,座長の田坂 公氏(福岡大学)から解題がなされた。田坂氏からは,①立ち止まって,わが国のコスト・マネジメント研究の全体を見渡すことにより,その現状を評価し,将来を展望すること,②管理会計研究者コミュニティとして,現状や将来展望を共有すること,③研究者の視点だけでなく,実務家の視点を取り込みながら討論することを統一論題のねらいとし,伝統的なコスト・マネジメントの枠組みから一歩踏み出して討論していくことが提起された。

 つづく第一報告として,今井範行氏(名古屋国際工科専門職大学)から「トヨタのコスト・マネジメントと今後の課題」として,トヨタのコスト・マネジメントの全貌が詳しく説明されたのち,コスト・マネジメントの今後の課題として,①海外原価企画の体制構築とその充実化,②クルマのエレクトロニクス化・ソフトウェア化・EV化への対応,③組織改革への対応,④モノのサービス化への対応,⑤デジタル化(バーチャル化)への対応が取り上げられ,解決に向けた提言がなされた。

 第二報告は,柊紫乃氏(愛知工業大学)による「現場改善会計論の提唱:原価管理から余剰生産能力管理へ」であった。柊氏は,コスト・マネジメントに関わる現場改善の改善効果の問題点を指摘され,現場改善会計論を提唱された。現場改善会計論によれば,改善効果の見える化が図られ,余剰生産能力管理が可能になるという。コスト・マネジメントの視点を,投入・費消された原価というインプット管理から,改善により創り出された余剰生産能力というアウトプット管理へと変えることが提案された。そして今後は,実務における実践・検証を通じ,さらなる現場改善会計論の体系化と精緻化が必要であることを指摘された。

 最後の第三報告では,片岡洋人氏(明治大学)から,「コスト・マネジメントの新展開:サービス化の原価企画に学ぶ」というタイトルで報告がなされた。片岡氏は伝統的な製造業の原価管理からサービス化戦略に適合するコスト・マネジメントへの展開を整理されたうえで,顧客との長期的な関係性を構築するなかで収益性を作り込む,顧客への価値提案のためのコスト・マネジメントの必要性を主張された。戦略的な焦点はコスト・リーダーシップから差別化へとシフトし,サービスを組み合わせて差別化を図る価値主導型の原価計算を提唱された。


■大会3日目
 午前中に7会場で28の自由論題報告が行われ,午後は,スタディ・グループ最終報告「DDP(仮説指向事業計画)の導入効果に関する研究」(研究代表者 成蹊大学 伊藤克容氏)ならびに産学共同研究グループ最終報告「人を基軸にしたグローバル経営を展開するダイキン工業の管理会計研究」(研究代表者 同志社大学 中川 優氏)が行われた。その後,統一論題討議が行われた。
 統一論題討議では,田坂座長のコーディネートのもとで,①日本のコスト・マネジメント研究の現状から一歩踏み出すにはどのような論点があるのか,②将来に向けて,コスト・マネジメントについてどのように研究していけばよいのか,③将来に向けて学会に何が貢献できるのか,という視点からフロアの参加者と活発なディスカッションがなされた。特に②については,研究と実務の関係,コスト・マネジメント研究と隣接領域との関係の捉え方,日本のコスト・マネジメント研究を海外発信するために求められることについて焦点をあてた討論がなされた。参加者からの質疑応答の時間も含め,さまざまな視点から我が国におけるコスト・マネジメントの現状と課題についてディスカッションがなされ,非常に意義深い統一論題討論となった。最後に,田坂座長が,三氏の報告をふまえ,管理会計研究では研究者の得意な方法論を用いることでユニークな研究ができること,コスト・マネジメント研究におけるわが国独自の実務と理論を世界へ発信しなければならないことを確認し,盛況のうちに大会は無事に終了した。